アナログな情報管理からの脱却。mitocoとSkyVisualEditor で地域薬局の業務効率化と顧客満足度向上を実現

ニシムラ薬局のみなさん
滋賀県大津市を拠点とした地域密着型の薬局を運営する「株式会社ニシムラ・ウェル・ビーイング」。同社では、在宅医療における情報管理の課題を解決するため、mitocoとSkyVisualEditorを導入。その結果、情報の一元化とリアルタイム共有を実現し、業務効率化と患者サービスの向上を同時に達成した。
今回は、株式会社ニシムラ・ウェル・ビーイング 代表取締役 西村氏に、mitocoやSkyVisualEditor導入の背景と成果について話を伺った。
私は製薬会社の営業職と滋賀県内の薬局での勤務経験を経て、2019年に個人事業として薬局を立ち上げ、2022年8月に株式会社ニシムラ・ウェル・ビーイングを設立しました。
薬局で長年勤めていた経験から、従来型の病院近くで処方箋を受け付けるだけのビジネスモデルだけでは長期的な薬局経営は難しいと考え、地域の方々に向けた在宅医療にも力を入れています。
「地域密着」と口で言うのは簡単ですが、実現するには強い覚悟が必要です。私は地域密着とは、地域に責任を持つことだと考えています。そのため、どんな依頼も断らずに24時間365日相談に応じる姿勢で取り組んでいます。
本来、薬局は地域に寄り添う身近な存在でした。夜中に子供が熱を出した時でも、当たり前のように対応する、それが元々の町の薬屋さんの姿です。当社では処方箋業務が中心となった今も、昔ながらの町の薬屋さんのような姿勢を大切にしながら薬局を運営しています。

株式会社ニシムラ・ウェル・ビーイング 代表取締役 西村 秀明 氏
導入前の課題の根本には、医療業界特有のシステム環境がありました。この業界では電子薬歴(※1)のシステムがオンプレミス型であることが主流で、重要な情報も薬局の中でしか閲覧できなかったのです。セキュリティ上、外出先から患者さんの詳細な情報を閲覧できないため手書きのメモに頼らざるを得ませんでした。メモにない情報は訪問先から薬局へ電話を確認したり、訪問中に緊急の連絡をリアルタイムで把握できなかったりと、問題は山積みだったのです。在宅医療では細かな作業も多く、これらの負担は特に大きいものでした。
これらの課題は単なる業務上の不便さにとどまらず、経営の持続性に直結する重大なリスクでした。業務が複雑になると増員が必要になりますが、薬剤師の採用は年々難しくなっているうえ人件費も膨らみます。そこで私たちは、「情報の一元管理」と「リアルタイム共有」を実現できる仕組みが不可欠と判断しました。
※1:調剤薬局で使われる、患者ごとの服薬情報を記録・管理するシステム
たまたまテレビでSalesforceを導入している企業の特集を見たのがきっかけです。その時、訪問で行き詰まっていた情報共有の問題を解決できるかもしれないと思い、最初はSalesforceのカレンダー機能でスケジュール管理をしようと考えました。ただ、標準のカレンダーでは当社が思い描いていたような効果的な使い方ができずにいたのです。そこで当社にフィットする形を自分なりに模索しているなかで、mitocoに出会いました。
mitoco導入の大きな決め手になったのが、メンバーごとのスケジュールを縦軸で確認できる点です。情報の一元管理ができており、誰がどこに行っているかが一目瞭然なので、実際の業務において非常に使いやすいと感じました。他のサービスもいくつか比較しましたが、デザイン性と操作性の両方に優れ、Salesforceの強固なセキュリティに守られたmitocoが当社の業務に最も適していると判断しました。
最も苦労したのは、スタッフが抱えるデジタルアレルギーを払拭し、組織に浸透させることでした。「仕事とプライベートは分けたい」という気持ちが根強く、自宅からの利用に抵抗を示すスタッフもいました。今では約12名のスタッフがmitocoを積極的に活用しており、訪問薬剤師自身が主体的にカレンダー管理を行うまでになりました。
mitoco導入時に特に気をつけたのは、押し付けにならないようにすることです。新しい仕組みには戸惑いや抵抗がつきものなので、まずは効果が分かりやすい部分から取り組みました。そこで、まずは報告書が簡単に書けるということを触って実感してもらうことから始めました。訪問予定を入力すると全員に共有される利便性を示すことで、徐々に浸透したと思います。
さらに、導入時には現場の声をできるだけ取り入れ、業務フローに合うようカスタマイズすることも重視しました。「現場でどう使えるのか」を一緒に考えるプロセスを経たことで、スタッフがシステムを「自分たちの道具」として受け入れる土壌ができたと感じています。
mitoco導入後の最も大きな変化は、スタッフの働き方が改善されたことです。スタッフの多くは主婦であり、勤務後はできるだけ早く自宅に戻りたいというニーズがあります。以前は薬局に戻ってから報告書を作成する必要がありましたが、今では直帰して空き時間にスマートフォンで報告を書けるようになりました。実際にスタッフからも「時間をうまく有効に使えるようになった」という声が挙がっています。
また、患者さんやその方のご家族からの満足度も向上しました。以前は「次回診療までお薬が足りない」といったお問い合わせに対し、薬局へ戻って確認を行う必要があり、対応が遅れることで不安を与えてしまうことがありました。しかし現在では、クラウド上で訪問記録を即座に確認できるため、「〇月〇日分までの分をベッドサイドの引き出しに入れてありますので安心してください」とその場で回答が可能となり、迅速かつ正確な対応によって信頼性と安心感の向上につながっています。
これにより私自身の業務負荷も軽減され、体感的では薬局に戻ってからの作業時間が半分程度になりました。空き時間にスマートフォンで音声入力なども活用し、移動中や訪問の合間に報告書を作成できるようにもなっています。
SkyVisualEditorは主に訪問報告書のPDF出力に活用しています。以前はExcelやWordで作成していましたが、SkyVisualEditorを使うことでワンボタンで出力できるようになりました。
まだまだ改善の余地があると考えているので、当社のシステム活用をどんどんレベルアップさせていきたいと考えています。それと同時に、今後はこのシステムを同様の課題を抱える他の薬局様向けに展開していきたいと考えています。以前、同業者に当社の取り組みを紹介する機会があった際、「ぜひ私たちの薬局にも導入したい」といった声を非常に多くいただいたのです。
現在、薬局業界では深刻な人材不足に直面しており、特に薬剤師の採用は年々困難になっています。そのため多くの薬局が、本来地域に求められている個人宅への訪問サービスに十分な人員を割くことができない状況です。しかし、限られた人材でも工夫次第で質の高い在宅医療サービスを提供することは可能です。
重要なのは、単純に人員を増やすことではなく、DX化を推進して業務を効率化し、スタッフがより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることです。このシステムを活用することで、人材不足という業界課題を解決しながら、地域医療に貢献していきたいと考えています。

株式会社ギミックプロジェクト 代表取締役 山口 純平 氏
ギミックプロジェクトとは強いパートナーシップを築けていると感じています。他の薬局様へこのシステムを展開していくにはさまざまな課題がありますが、薬局業界の特殊事情や私たちの業務フローを丁寧にヒアリングしていただき、実現可能な形でのシステム構築を提案していただいています。
また、ギミックプロジェクトには介護系事業者様の支援実績があるため、医療・介護業界特有の課題やニーズを理解していただけている点も大きな安心材料でした。今後も薬局業界の課題を深く理解したパートナーとして、長期的な関係を築いていきたいと考えています。
mitocoの使いやすさには大変満足しています。特に1日のスケジュールを引っ張って予定をずらせるガントチャート機能がとても便利です。このようなユーザーインターフェースをもっといろんなパターンで提示していただき、薬局向けのシステムに取り入れていけば、もっと使いやすいものになると考えています。
SkyVisualEditorについては、今後薬局向けシステムの提案を進めるなかで、他の薬局様からの要望を聞きながら、薬局ならではのニーズに対応した機能をSkyVisualEditorで随時追加して行く予定です。
また、業務効率化をさらに進めるために、AIの実装にも期待しています。「訪問連絡の提案」や「訪問間隔が空いている患者へのアラート」といった、より能動的なアシスト機能が実装されると嬉しいです。
私たちが目指しているのは、単なる業務効率化ではありません。テクノロジーの力を借りて、薬剤師が本来持つべき「地域に寄り添う力」を最大限に発揮できる環境をつくることです。mitocoとSkyVisualEditorは、その理想を実現するための重要なシステムだと確信しています。
事例詳細資料のダウンロードはこちら
[PDFファイル]
会社プロフィール
株式会社ニシムラ・ウェル・ビーイング
所在地:
滋賀県大津市
事業概要:
薬剤師の在宅訪問、地域の健 康・介護相談、医薬品や介護用品の販売 事業など