オンプレミスからの乗り換えでmitocoを導入、在宅勤務でも止まらないワークフローを実現

オンプレ製品のサポート終了を機に、画面のUIとセキュリティに優れたmitocoを採用
有償サポートで疑問を1つひとつ解決しながら、ワークフローを実装
在宅勤務でも申請・決裁を止めない。進捗確認の問い合わせ負荷も低減
グループウェアは、社員同士の情報共有に役立つとして、業種や規模の大小を問わず多くの企業で採用されている製品である。だが、オンプレミス全盛期にグループウェアを導入し、現在のビジネス環境になじまない製品を使い続けていないだろうか。サポート終了時期が近づいたことを機に、クラウド環境で動くmitocoに乗り換えた株式会社大崎 総務部 部長/人事部 部長代理 田中裕志氏、総務部 総務課 課長代行 豊田英利氏に話を伺った。
1948年に創業し、お客様の工場・施設内での梱包・出荷業務と、自社拠点を活用しての物流センター・倉庫業務を中心とした物流ビジネスで成長してきた大崎。1990年代以降は、総合物流企業から提案型物流企業への脱皮を図り、産業機械メーカーを中心に、アパレルブランドや食品メーカーなど、新しい顧客を開拓してきた。2020年からは第7次中期経営計画の下、「One to One ロジスティクスの大崎」としてお客様それぞれのニーズや要望に寄り添い、サービス・価値を提案・提供する姿勢を明確に打ち出し、お客様の理想の物流像実現に向けて良き伴走者になるべくブランドアイデンティティを確立する活動を進めている。2021年3月末時点における事業拠点は全国約40カ所、従業員数もグループ全体で1,500名超と、さらなるビジネス発展と組織の成長に意欲を示す。
mitoco導入のきっかけは、もともと使っていたオンプレミス型のグループウェアの保守サポート終了が2022年に迫っていたことである。切り替えを検討する時期が近づいていたことに加え、2020年初めからコロナ禍に見舞われ、在宅勤務でも情報共有を円滑に行う仕組みを整えることが急務になった。経営層からも「在宅環境でも、稟議や決裁を止めないように」との要請を受けたことから、「管理部門が提供するサービス品質を下げないようにしなければならないと考えるようになりました」と田中氏は当時を振り返る。

新たなグループウェアの選定にあたっては、6つの候補製品をコスト、セキュリティ、使いやすさなどの側面から比較した。決め手となったのは「画面のUIが洗練されていること」「Salesforceを基盤とする製品で、セキュリティ面でも安心であること」の2点だったという。2020年9月にmitocoの採用を決定し、翌10月からワークフローの導入を開始した。翌11月には最初の承認ワークフローをリリースし、以降も次々に展開を進めている。すでに3種類の社内申請の入力フォーム(合計で150項目)、15種類の承認プロセスをmitocoで運用している状況だ。現在はワークフローの他に、「カレンダー」「掲示板」「トーク(チャット)」「文書管理(ファイル共有)」といった機能も利用している。
ワークフローで効率化できる業務プロセスは多岐にわたるが、同社が今回対象にしたのは、総務がプロセスオーナーを務める法務関連のものである。社員全員が使う経費精算や人事に関連するワークフローと異なり、利用者は意思決定者である部長クラスおよびアシスタントの約250人に限定されるのが特徴だ。
社内展開にあたっては、出社が難しい時期に重なったこともあり、説明会を開催するのではなく、豊田氏自身が作成した手順書を関係部門に参照してもらうやり方を選んだ。「どんなやり方でも抵抗がある人はいるものです。250人が全員一度に起案するわけではないですし、改善の切り口を見つけるためにも、スピード重視でさっさと進めようと考えました」と、豊田氏は語る。
導入時に難しさを感じたこととして、豊田氏は「Salesforceの知識を持っていることが前提だったこと」を挙げる。Salesforceについては、すでに別の部門が利用していたが、mitocoの導入を推進した総務部には、当然のことながらSalesforceの知識はない。デジタルと言えば、IT部門からのサポートを期待したいところだが、あいにく当時は在宅勤務用のパソコン準備やインフラ整備で忙しい時期と重なってもいた。豊田氏は、「私がmitocoの導入や社内展開を引き受けることになりました。社内のメンバーは快く協力をしてくれたのですが、途中で諦めそうになることもありました」と打ち明ける。
グループウェアのような製品は導入して終わりではなく、どのように運用するかが重要である。最初のワークフローは周りのサポートを得てリリースをしたものだが、途中から豊田氏自身も作成できるようになった。その裏にはテラスカイのプレミアムサポートがあったという。同社の場合、2021年7月末まで有償のプレミアムサポート、翌8月から標準サポートに切り替えている。このサポートについて、「あるとないとでは全然違いました。質問への回答も早い。少々ざっくりとした質問でも、意図を的確に汲み取って答えてくれる。私が完全に理解するまで、時間をかけて付き合ってくれたことに感謝しています」と豊田氏は評した。

また、リリースしたワークフローの一部を変更しなくてはならなくなった時も、プレミアムサポートは役立った。例えば、当初は「A→B→C」という承認フローの設定を行ったが、実際は「A→A‘→B→C」というフローになっていることもあった。一般に、法務関連の起案は、現場の状況をよく知る担当者が行うことが多いが、同社の規程では部長以上が行うことになっていた。mitoco導入前は紙のやり取りだけであったため、見えないところで誰かがカバーする運用だったのだが、そのままのルールをmitocoに当てはめるわけにはいかない。デジタル化で顕在化した規程と実態との乖離を解消しつつ、ワークフローの設定を進めた。
紆余曲折はあったものの、同社にとってmitoco導入の最大の成果は、リモート環境でも承認を止めずに業務を回せるようになったことだ。経営層の要望に応えられたことに加え、先に紹介した例のように、規程と実際の運用の乖離に気付き、総務部内で解決できた。まだ全ての承認プロセスの移行が終わったわけではないが、豊田氏が中心となって得た知識と経験は、この先のあるべき承認プロセスを作るうえでの土台になるであろう。豊田氏も「デジタル化でコピーや印刷の手間が省けるようになりましたし、決裁者がどこにいてもフローが進むので、現場ひいてはその相手となるお客様に対しても迅速にご回答ができるようになったと思います」と語った。
また、デジタル化で承認状況が可視化されたことも大きな変化だ。決裁スピードは稟議の内容にもよるので、紙時代と単純な比較はできない。だが、現場にとっては急を要する稟議もあり、決裁者に迅速な承認を促したい場合は多い。以前であれば、豊田氏に状況確認の電話が集中していたが、どこでフローが止まっているか、mitocoを見れば確認できるようになったことは業務効率化に良い影響を及ぼしている。
「まだ利用範囲は限定的なので、対応ワークフローを増やしていきたい」と田中氏は意気込むが、他部門の承認プロセスに展開するには、それぞれの部門から協力を得る必要がある。物流の会社とあって、デスクワークばかりの社員ばかりではない。そうは言っても、デジタル化をこれからも進めなくてはならない。今回の導入では法務の専門知識を持つ豊田氏がワークフローの実装をリードしたが、さらなる活用を視野にいれると、デスクワークではない担当社員でも扱えるような仕組みの導入と、豊田氏のような役割を果たせる人材を現場にどれだけ増やせるかが今後の鍵を握りそうだ。
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会社プロフィール
株式会社大崎
所在地:
東京都品川区
事業概要:
○総合物流サービス業 ○引越しサービス業(事務所等の移転) ○一般労働者派遣業 ○産業廃棄物収集運搬業 ○古物商 ○販売業(情報機器並びにソフトウェア等 の販売) ○製造業・製造請負業 ○物流コンサルタント業