記事掲載日:

2026年9月8日

西日本シティ銀行が15年ぶりにCRMを刷新 。Salesforceとmitocoのシームレス連携で、行内の情報共有を加速 。

株式会社西日本シティ銀行

従業員数:

3,536名(2025年9月現在)

課題:

CRMの刷新に伴い、Salesforce 上で利用できるワークフローシステムを探していた

2004年10月、西日本銀行と福岡シティ銀行の合併により誕生した株式会社西日本シティ銀行。その創業は1944年にまで遡り、福岡県福岡市に本店を構える地方銀行として、九州を中心とした地域の住民・企業・組織に金融サービスを提供し続けてきた。同行では、地域に密着した地方銀行という強みを活かし、事業承継やM&A、DX支援など、企業の経営課題を解決するコンサルティング機能の強化を図っており、“地域経済の活性化とお客様の利便性向上の両立”をテーマに事業を展開している。その実現に向け、営業店と本部の情報共有とコミュニケーション強化を目指しCRMの刷新プロジェクトを始動。NTTデータをパートナーに、Salesforceをベースとした「CRM Micata(ミカタ)」を構築し、合わせてグループウェア「mitoco」を導入した。CRM Micata/mitocoの構築・運用・利用定着を担うデジタル戦略部の河津 絵美 氏、太田 幸輝 氏に、本プロジェクトについて話を伺った。


NTTデータをシステムベンダーに選定し
CRMシステムとグループウェアの導入を推進

――今回、西日本シティ銀行様がCRMシステムの刷新を行った目的と経緯についてお聞かせください。

河津:当行では、顧客情報の管理を15年ほど前に自社開発したシステムを利用して行ってきました。15年間、特に問題なく使い続けてきたのですが、先進技術の取り込みや外部システムとの連携、さらに昨今のビジネストレンドであるAI技術の活用といった今後を見据えると、自社システムの運用・保守だけでは限界があると感じ、新たなCRMシステムの導入を検討しました。

――NTTデータがパートナーとして参画し、SalesforceをベースとしたCRMシステム「CRM Micata」を構築されたと伺っています。その経緯についてもお話しいただけませんでしょうか。

河津: 2020年にSalesforceのMarketing Cloudを導入しており、コールセンター業務にもSalesforceのソリューションを活用していたという背景があります。さらに近年、メガバンクでの導入事例が増えてきたこともあり、CRMシステムの刷新にあたっては、まずSalesforceの導入を検討したという次第です。

太田:NTTデータには、コールセンターにおけるSalesforce導入を依頼したという経緯もあり、構築パートナーとして信頼感がありました。今回のプロジェクトも、NTTデータが提供する統合DBの導入と合わせたタイミングでのCRM更改で、情報の一元化を図っています。

河津:当行側では、営業企画部、営業支援部、融資統括部、IT統括部、デジタル戦略部でプロジェクトチームを作り、要件定義段階からNTTデータと一緒にシステム構築を進めていきました。

株式会社西日本シティ銀行 デジタル戦略部 主任 Micataアンバサダー 河津 絵美 氏

――本プロジェクトでは、Salesforce(「CRM Micata」)の導入と合わせ、グループウェア「mitoco」も導入されていますが、その目的についてお聞かせください。

太田:これまでも行内の承認業務でワークフローを利用していたのですが、CRMとは連携していないため、取引先に係る情報をExcelで入力したり、CRMの画面をPDF化して添付したりと、非効率な業務運営を行っている状況でした。そこでCRM更改にあたりSalesforce上での実装を検討したのですが、ワークフローの実装には一定の調整が必要で、最適な形を模索していました。そうした状況のなかNTTデータから、同社と業務提携しているテラスカイのグループウェア「mitoco」の提案をいただき、採用したという経緯です。

――mitocoを採用した決め手についてお話しください。

河津:当行では地域企業の経営課題解決を支援するコンサルティング機能の強化を図っています。これまで使っていたグループウェアはCRMシステムと連携できないため、コンサルティング営業における営業店と本部の連携、コミュニケーションの部分に課題を抱えていました。このため、mitocoの導入にあたっては、CRM Micataと連携して行内を横断できるワークフロー機能や、同一プラットフォームで利用できる掲示板やToDo機能など、これまで使っていたグループウェアにはない機能に魅力を感じて導入を決定しました。

mitocoのワークフローで営業店・本部の連携を加速
地域企業に対するコンサルティング機能強化を図る

――河津様と太田様は、本プロジェクトにどのようなお立場で携わっておられるのでしょうか。

河津:私は、要件定義からシステム開発までほぼ完了して本番稼働前のテストを行っている段階で、CRMアンバサダーとしてプロジェクトに参画しました。新システムの利用定着や営業店からの問い合わせ対応などを主なミッションとしています。利用定着に向けては、導入前に15回にわたり、全行員に向けてCRM Micata/mitocoの研修を、集合研修、およびオンラインと現地のハイブリッド開催で実施しました。リリース後も、操作に不慣れな行員の問い合わせに対応したり、新入行員や新しい営業担当者向けに集合研修を実施したりと、継続的に活動を続けています。

太田:デジタル戦略部のメンバーとして、河津より少し前にプロジェクトに参画し、基本的にはアカウント管理や機能追加などの要件整理などを行っています。CRMシステムと一口に言っても、各機能によって担当する部署が異なるので各業務所轄部がやりたいことをヒアリングして、事前の確認事項などを整理してからベンダーさんに投げかけるといった橋渡し役を担っています。

株式会社西日本シティ銀行 デジタル戦略部 太田 幸輝 氏

――CRM Micata/mitocoの利用定着に向けて、実際にmitocoを操作されたかと思いますが、どのような印象を受けられましたか。

河津:まず、“直感的に操作できて、まったく難しくない”というのがファーストインプレッションです。私を含めて5人のメンバーがアンバサダーとして活動しているのですが、ITに強くないメンバーでもすんなり操作することができ、各種検証や研修資料の作成などもスムーズに行えました。CRM Micataとは同一プラットフォームでシームレスに操作できるので、別システムであることを認識されていない方もいらっしゃいます。1つの作業でも複数のシステム間で遷移する必要があった以前の環境にストレスを感じていた行員も少なくなかったようで、CRM Micata/mitocoのシームレスな部分は非常に魅力的と感じました。

――以前のグループウェアと比較して、どのような機能を強みと感じられましたか。

河津:地域企業へのコンサルティング業務では、営業店行員だけでは解決できない高度なソリューションを提供するため、本部の専門部隊と連携して対応するのですが、mitocoのワークフローを活用することで、お客様に紐付く情報をスムーズに共有できるようになりました。具体的にはCRM Micataに「案件相談」というレコードを登録すると、mitocoのワークフローに遷移するようにしています。承認ステップで本部と連携し、提案への同行依頼を選択することで専門部隊をアサインすることができます。同じ画面上でチャットをやり取りできるので、本部から営業店に対し、追加のヒアリング依頼などの要望もスムーズに伝えられるようになりました。

太田:ワークフロー以外では、掲示板機能を重宝しています。これまでの環境では、CRMシステムで障害などが起きた際、グループウェアからしかお知らせを出すことができず、通知も送信できなかったため、気づかない人も少なくありませんでした。今回、CRM Micata/mitocoで環境を構築したことで、mitocoの掲示板でお知らせを見られるようになり、1つの画面で顧客管理の作業を行いながら、新機能追加のお知らせや好事例なども確認できるようになり、情報伝達のスピードと確実性は増しています。

mitocoの導入で営業店担当者の行動が変化
NTTデータの支援が確かな効果につながる

――本格的にCRM Micata/mitocoの運用を開始してまだ半年ですが、実際の業務に変化は見られますか。

河津:mitocoのToDo機能を活用することで、これまで手帳などに書き込んで管理していたお客様の宿題をシステム上で管理できるようになりました。これにより営業店担当者の行動が少し変化してきたように感じています。以前は、お客様と会った情報だけをシステムに入力すればよいという考えが主流でしたが、昨今では細かな対応内容までを登録しようという風潮が少しずつ出てきています。本部との連携においても、今までの電話によるやり取りがCRM Micata上でのやり取りに切り替わりつつあり、本部も積極的に案件情報を収集できるようになりました。そういった面では確かな導入効果を感じています。

――導入前から導入後までを通じたNTTデータのサポートについてどのように評価されていますか。

太田: Salesforceの提案段階からきめ細かな支援をいただいたと聞いています。Salesforce導入に関する実績豊富なテラスカイをはじめ、数多くのパートナー企業からさまざまな提案をいただき、スムーズにシステム開発が行えました。研修資料を作成する際にも、システムそのものの仕組みや画面遷移の仕方など、さまざまな情報を一方的に質問させていただき、大変助かりました。

AI活用促進に向けてデータの整備を推進
mitoco モバイルアプリ導入も視野に入れる

――ここまでの成果を踏まえた、今後の展望をお聞かせください。

河津:今後、CRM Micata/mitocoでAI活用を促進するためにはデータを蓄積する企業風土を醸成することが重要で、今後もCRM Micata/mitocoの利用促進に取り組んでいきたいと思います。また若い行員を中心に、業務用スマートフォンでCRMを活用したいという声も上がっており、AIの活用と合わせて、モバイルアプリに関しても活用を検討しています。

太田:河津が話したように、新しいCRM・グループウェアを入れても、データを蓄積して効果的な活用ができなければ意味がないと思っています。ただ、現場は新しいシステムにまだとまどっているところもあり、導入時に描いていた姿を実現するには、まず使ってもらうことが大切です。我々もmitocoの機能を十分理解できている実感はなく、日々学びながら、mitocoの機能を現場がフル活用するための改修や機能追加を進めていきたいと考えています。AI周りをはじめ、mitocoとSalesforceの機能も日々変化していると思いますので、テラスカイには、最新の情報を共有いただけることを期待しています。

導入パートナーのコメント

株式会社NTTデータ 第二金融事業本部 デジタルバンキング事業部 オファリング統括部 インテグレーション担当 部長 岡本 佳祐 氏

西日本シティ銀行様の新CRM/SFAシステム構築において、当社は銀行が目指す行員のスキル向上やUI/UX改善、データ利活用を促進していく方針を共通認識とし、要件整理から導入まで一貫して推進いたしました。西日本シティ銀行様の約10もの部署や多数のパートナー企業との共創により、2026年1月に無事リリースを迎えることができました。

一方で、試験工程や移行前後で総合試験の遅延や課題・インシデントも生じました。西日本シティ銀行には多大なご心配とご負担をおかけしましたが、密にコミュニケーションを取り、関係所管部やアンバサダーの皆様のご支援を受けて、リカバリできたことがプロジェクトを完遂できた最大の要因と考えています。

私たちNTTデータは、システムをリリースすることがゴールではなく、西日本シティ銀行様がSalesforceを十分に活用し、データドリブンな営業活動や業務改革を実現して初めて本当の成功だと考えています。その達成に向けて、今後も継続的にご支援していきたいと思っています。

事例詳細資料のダウンロードはこちら
[PDFファイル]

会社プロフィール

株式会社西日本シティ銀行

所在地:

福岡県福岡市

事業概要:

福岡県を中心に九州で展開する地方銀行。預金・融資・為替などの総合金融サービスを通じ、地元の個人や企業の成長と地域社会の発展を支援

ホーム

料金

導入事例

セミナー情報

無料お試し

資料ダウンロードお問い合わせ