mitoco会計で経理部門の負担を削減。業務システムのSalesforceへの一元化を進め、全社的な業務効率化を目指す。
株式会社九州テン
業種
従業員数:
649名(2024年6月現在)
課題:
自社の業務システムがオフコンからのマイグレや手組みなど、バラバラで複雑化していた。既存のシステムの保守、連携を自力で行っている状態に限界を感じていた。

Salesforceプラットフォームで稼働する「mitoco会計」。データを一元管理できるだけでなく、会計とSalesforce上の情報を合わせて総合的に分析できるのが特徴だ。利便性の高いAIのオプションと組み合わせればさらなる業務効率化も実現できる。
mitoco会計を導入した九州テンで、社内システム刷新の中核を担う特定プロジェクト推進室 責任者の松高氏に、導入までの経緯や期待している効果について話を伺った。
松高:当社は、1967年12月に長崎県佐世保市で創業し、2025年で創立58周年を迎える企業です。現在は佐世保本店の工場を中心とした「プロダクト事業本部」と、福岡の本社を中心とした「システムソリューション事業本部」の2つの事業を柱に展開しています。ハードウェア・ソフトウェアの開発から電気通信工事・保守サポートまで、幅広いITソリューションをワンストップで提供できることが当社の強みです。
松高:自社の業務システムが複雑化していたのが課題でした。手組みで作ったオフコンの販売管理システムをマイグレし使い続けるなど、フロントオフィスからバックオフィスまで、異なるベンダーのシステムがバラバラに入っていたためです。
別々に稼働している各システムを自力でなんとか連携させていましたが、その非効率な運用は限界に達していました。しかし、数多くの事業を展開していることもあり、複雑なシステムを刷新するには相当な労力が必要です。DX化を推進する上でこのレガシー環境が大きな障壁となっていたのにもかかわらず、なかなか踏み切れずにいました。
松高:既存システムの自力調整では限界を感じ、2023年には全社規模のシステム刷新を決断しました。2024年4月に、さまざまな事業に携わる各部署のキーパーソンを集めた「特定プロジェクト推進室」を立ち上げ、10名ほどのメンバーで検討を進めています。
全社システム刷新にあたり、最初に決めたのはプラットフォームの統一です。Salesforceは、AppExchangeを活用することで柔軟に機能を拡張できます。当社のような中堅企業で効率化を実現するためには最も適していると感じ、まずはプラットフォームをSalesforceに決定しました。
その後、mitoco会計の導入を決めた理由は、これから社内システムの基盤になるSalesforceとシームレスに連携し、会計情報と非会計情報を統合的に管理・分析できると考えたためです。当社は製造工場や工事部門もあるため、営業の商談や顧客情報と、工場での生産や管理情報、会計情報まで結び付けて分析できることを重要視しました。
また、会計や販売管理を統合した「mitoco ERP」により全社データを一元化し、全社データをmitoco AIの回答対象にすれば、効率的な意思決定にもつながる点が大きな決め手となりました。
松高:経理部からは、従来通りの会計処理を行いつつも業務効率化を実現できそうだという声が届いています。2023年10月に始まったインボイス制度に伴い、適格請求書発行事業者番号の確認に時間がかかっていました。既存のシステムでは対応できず、領収書や経費精算の際、毎回インターネットで一つひとつの番号を確認していたためです。しかし、mitoco会計なら事業者番号を国税局のサイトのデータと照合してくれます。この機能の稼働予定は2025年10月ですが、経理からは2025年4月の時点で稼働させたいと強い要望が出たほどでした。
2024年1月から施行された電子帳簿保存法への対応でも、要件を満たした形でのデータ化、管理・運用、タイムスタンプの付与も可能となるため、経理の現場で負担が削減できると考えています。
また、今までの会計システムがオンプレミスだったために、制度改正やOS対応の維持費用が毎年発生していました。しかし、今後はサブスクリプション型のクラウド型に変わるため、利用料金内で制度対応、バージョンアップが行われます。そのため業務の効率化よりも費用の削減が先に効果が期待できると考えています。
松高:プラットフォームを統一するメリットを現場の社員に理解してもらうことに苦労しました。
全社でプラットフォーム統一の方針に決まったものの、実際に経理部からはmitoco会計以外にも複数の会計システムが候補として挙げられ、社内でも議論になりました。私は前職でERPや会計に携わっていた経験を活かし、mitoco会計を使用する際のメリットや将来性を現場に伝えるように意識しました。特に評価が高かったのは、AI OCRによる領収書読み取り機能です。現場でも業務の負担軽減が見通せたことで、最終的にmitoco会計の導入に合意を得られました。
また、従来のシステムで使いやすかった機能が利用できないことに対して、現場の一部からは懸念の声も上がっているため、テラスカイと相談しながら現場にとって使いやすいシステムになるように改良を重ねています。

株式会社九州テン
執行役員 システムソリューション事業本部 副本部長 特定プロジェクト推進室担当
松高 好喜 氏
松高:mitoco会計の導入にあたり、当社では自社でのシステム移行を進めることにしました。SE部門には会計システムの保守・導入経験のあるメンバーが在籍しており、これまでもシステムの導入や保守を行ってきた実績があったためです。Salesforceの構造や特徴についても理解していることから、mitoco会計の使い方や移行方法を具体的にイメージしながら進めることができました。システムの標準機能に合わせて業務を変えるフィット・トゥー・スタンダードなアプローチを採用しながら、自社のSE部門主導で調整を行っています。
テラスカイとは、メンバーのスキルも共有した上で継続的な支援をしていただいております。どのシステムでも導入しただけでは完璧にはならないため、週1回のリモート会議で課題や疑問について意見を交わしながら最適な解決策を模索しているところです。
松高:財務、管理会計の面では、経営会議や月次決算の効率化をしなければならないと考えています。各部門で毎月財務情報や商談情報、進捗状況などを毎回レポートにまとめていますが、作成にも労力が必要ですし、数字の整合性を複数人で確認しているため、チェックを行うマネージャーたちの貴重な時間を奪ってしまっている状況です。
mitoco会計はmitoco AIと組み合わせることで、受注見込み一覧や部門別売上一覧などの見たい情報を瞬時に提示してくれます。Salesforceやmitoco会計、mitoco Work 経費に蓄積されたデータにアクセスして、レポートや帳票の作成も可能です。機能を活用し、現場の負担を軽くしながら決算の早期化ができればと考えています。
これからも生き残っていく企業は、システム面においても「本業に集中し、事業を拡大していくためにはどのようなシステムであるべきか?」という視点で判断できる企業です。すべての社員が事務作業や内部の仕事に追われることなく、本業に注力できる体制になるように全体的に改善していきたいですね。
また、導入を自社で行っていることにも繋がりますが、今後はmitoco 会計を基点に、九州全域の中堅企業に向けて「mitoco ERP」の拡販を図る予定です。mitoco ERPの自社導入およびSalesforceプラットフォームへの一元化を進め、その過程で培った導入ノウハウを活かして導入サービス事業を展開したいと考えております。Salesforceを理解した上で、業務スキルもあることは当社の強みです。すでにテラスカイとセミナーを共催しており、今後も協力関係を深めていきたいと思っています。
松高:企業によって状況が異なるとは思いますが、当社のような中堅企業でシステム導入の検討を始める時は、自社のビジネス領域を正確に分析することが重要だと考えています。競争領域と非競争領域を明確に区別し、非競争領域はフィット・トゥー・スタンダードで対応を目指すべきです。AppExchangeのような補完できるツールを活用して連携させ、システムに合わせた保守性と効率性を追求することが、成功に導く秘訣だと考えています。テラスカイには、さまざまな業界で企業の課題を解決してきた実績やノウハウがあります。テラスカイと相談を重ねながら、自社に最適なシステムを見つけてほしいです。
2024年9月に設立された、テラスカイ、シナプスイノベーション、チームスピリットの3社による「ERP Cloud 360コンソーシアム」には大きな期待を寄せています。当社でもmitocoの導入と合わせて生産管理システムである「UM SaaS Cloud」、勤怠管理システム「チームスピリット」の導入を検討しています。
当社は製造業とソフトウェア開発、電気通信工事と幅広い事業を手掛けているため、それぞれの業態に合ったシステムを、専業メーカーが開発した製品から選択できるのはmitoco ERPとERP Cloud 360コンソーシアムの大きなメリットの一つだと考えています。当社もコンソーシアムのパートナーの一社として、お客様のニーズに合った製品を提供できるようにmitocoを始めとした製品の導入ノウハウを蓄積していきたいです。
mitoco ERPはまだ発展途上の製品ですので、テラスカイには他の機能の開発も急ぎ進めてmitoco ERPを早く完成させてほしい。期待しています。

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会社プロフィール
株式会社九州テン
所在地:
福岡県福岡市
事業概要:
ハードウェア・ソフトウェアの開発から電気通信工事・保守サポートまで、幅広いITソリューションをワンストップで提供